5th
第5回大会(2015年度)
受賞作品一覧
文部科学大臣賞
わ和輪 ~培地における麹菌のコロニー形成~
山本 実侑
横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校
<講評>
山本さんは実験室の中で麹カビが広がる際に偶然にもリング上のパターンを形成したことをきっかけに、詳細な研究を計画し、その動作原理を調べた。 かびの菌糸体同士がコミュニケーションをとりながら栄養を求めてプレート上に広がる現象を見出しながら、培養中の麹カビに光摂動・温度摂動を様々なパターンで与える実験を綿密に計画・実行し、かびがプレート上から外方向に向かって広がるときに摂動を受けることでその速度が変わり、結果かびの密度が変わり同心円状のパターンを形成することを見出した。展示されていた実験ノートも科学者の見本になるような素晴らしいものであった。
農林水産大臣賞
バイオエタノール製造に利用できる花酵母を求めて
大橋 慈子
ノートルダム清心学園清心女子高等学校
<講評>
本研究は、木質からバイオエタノールを取り出すため、セルロース、キシロースを分解でき、更にアルコール発酵能を持つ酵母の探索を行ったものである。自ら157酵母菌を採取、単離し、創意工夫を重ねた方法を用いて酵母の能力を評価した結果、候補となる5つの酵母菌を見い出す事に成功した。この研究成果は、様々な産業から生み出される廃材としての木質を、食料、家畜飼料との競合が生じないバイオエタノール原料として再利用する夢を切り開くきっかけとなるものである。
環境大臣賞
卵殻膜のリサイクル利用で電池材料を作製する研究
前田 千澄
米子工業高等専門学校
<講評>
卵殻膜(卵の殻の内側の皮)を燃料電池の主要部品として利用する研究である。 従来、燃料電池の電解質膜には合成ポリマーが試されてきたが、本研究は卵殻膜に着目し、その加工法を工夫することで燃料電池の電解質膜として機能することを示した。 この成果は、従来の合成ポリマーによる電解質膜を、生分解性材料で置き換えた燃料電池を実現する可能性を秘めている。
科学技術振興機構賞
鉄摂取により生物の酸化ストレスは増加する
生物研究部
山梨県立韮崎高等学校
<講評>
鉄の摂取と酸化ストレスの関係について興味を持ち、ショウジョウバエを利用して様々な視点から検証実験を展開している興味深い研究である。鉄の摂取量や寿命の変化といった見た目の現象ばかりではなく、ストレスレベルの評価としてSOD活性や酸化タンパク質などの体内の分子レベルの変化についても併せて解析して考察していた点は高く評価できる。これからの科学発展に寄与する可能性のある研究であり、科学技術振興機構賞に相応しい。
慶應義塾賞
カイコ絹糸腺タンパク質の物性の解析と動物細胞培養への応用
藁科 友朗
横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校
<講評>
カイコ繭の絹タンパク質であるセリシンとフィブロインは細胞培養素材として注目されている。繭では2種類のタンパク質が混在しているため、取り出すには加熱処理が必要であり、タンパク質の熱変性が起こると考えられる。本研究では、セリシンとフィブロインが異なる器官(それぞれ中部絹糸腺と後部絹糸腺)で合成されていることに着目し、それぞれの器官からタンパク質を取り出す簡便な方法を用いている。その結果、繭からよりも絹糸腺(けんしせん)から取り出されたタンパク質で顕著に細胞増殖が観察されている。本研究は、未来を先導するような独創的な研究に授与される慶應義塾賞に相応しい。
山形県知事賞
セイヨウタンポポを用いた天然ゴム代替資源の開発
SSH化学 タンポポシスターズ
東京都立戸山高等学校
<講評>
本研究では、企業によるロシアタンポポのゴム資源化に触発され、国内で旺盛に繁殖するセイヨウタンポポとカントウタンポポからゴム成分を抽出し、輪ゴムと短冊状に加工する事に成功した。さらに、タンポポ由来ゴムが既存ゴムより酸化耐性に優れ、遜色のない強度を持つ事を明らかにした。また、先行研究との比較により、実用化には生産性の向上が必要であり、抽出過程に改善の余地があると推察している。興味を持った事象を身近な素材を使ってみごと再現し、重要な性質の評価まで一貫して行った点が高く評価できる。
山形県教育委員会教育長賞
瞬間的高圧の繰り返し処理による粉体中芽砲菌殺菌について
八幡 雅樹
沖縄工業高等専門学校
<講評>
本研究は従来加熱による殺菌が、品質維持とコストの問題から難しい小麦粉などの粉体食品に対して、瞬間的高圧の繰り返し処理による殺菌を行って解決したものである。衝撃波の負荷回数などの殺菌条件を最適化し、米粉に枯草菌を添加した実際の試料において有効性を確認した。殺菌処理を行った試料の安定性、技術のスケールアップなどの展望もある優秀な研究である。
鶴岡市長賞
山形県に適した山田錦を探す
鈴木 昌樹
鶴岡東高等学校
優秀賞
論田川に生息する縦肋の多いカワニナの正体に迫る
生物部カワニナ班
岐阜県立岐山高等学校
PCR-RFLP法による日本産イシガイ類の鑑定
イシガイ判別班
埼玉県立松山高等学校
桑の葉を含まないカイコの人工飼料の作成
福満 和
島根県立益田高等学校
アオコの毒性物質(ミクロシスチン:MC)の無毒化細菌の発見と毒性分解メカニズム
生物部
清風高等学校
透明骨格標本の作成技法の検討及び形態観察による骨格変異の研究
CSS部
山形県立米沢興譲館高等学校
審査員特別賞
青木 ほのり
山形県米沢興譲館高等学校
安達 翔馬
清風高等学校
大戸 麻矢
山形県立鶴岡南高等学校
岡部 晴子
山形県立鶴岡南高等学校
北澤 由紀
長野県須坂園芸高等学校
小池 篤哉
長野県松本工業高等学校
紺野 沙友莉
東京都立戸山高等学校
酒井 彩乃
実践女子学園高等学校
菅江 果子
羽黒高等学校
林 秀美
豊島岡女子学園高等学校
平澤 茉衣
山梨県立韮崎高等学校
成果発表部門の演題
研究タイトル
研究代表者
学校名
シモンイモの好適培地検索
相場 北斗
群馬県立大泉高等学校
透明骨格標本の作成技法の検討及び形態観察による骨格変異の研究
青木ほのり
山形県立米沢興譲館高等学校
アオコの毒性物質(ミクロシスチン:MC)の無毒化細菌の発見と毒性分解メカニズム
安達 翔馬
清風高等学校
「幻の花」アツモリソウを未来に残せ!~フラスコ苗の培養法の確立を目指して~
飯島 渓
長野県上伊那農業高等学校
ミカヅキモ(Closterium moniliferum)のSr2+ の吸収能力について~汚染水から放射性物質(放射性ストロンチウムー90)の除去を目指して~
石井 知希
福島成蹊高等学校
トランスポゾンTol2(メダカ)、Tgf2(金魚)はどこから来たのか
石山涼太郎
埼玉県立松山高等学校
マシジミの生態と生態環境について
内海 健之
宮城県多賀城高等学校
光合成酵素の発現と活性化について
今井 大翔
岐阜県立岐阜農林高等学校
飲み込み型及び反転胃型ヒトデの腸内細菌叢比較
遠田 凜
鶴岡東高等学校
アカハライモリの再生に影響を及ぼす環境要因および再生に関わる代謝物質の探索
大戸 麻矢
山形県立鶴岡南高等学校
バイオエタノール製造に利用できる花酵母を求めて
大橋 慈子
ノートルダム清心学園清心女子高等学校
古細菌から紐解くエオサイト仮説
岡部 晴子
山形県立鶴岡南高等学校
ミドリムシ大量培養!!魚の餌として活用
岡本 覚
福岡工業大学附属城東高等学校
気孔開閉運動から見る植物の環境適応
加賀 三鈴
東京大学教育学部附属中等教育学校
それは本当にDNA?~簡易DNA抽出実験の試料検討~
掛川 美蘭
群馬県立沼田女子高等学校
Open-Cellを用いた不整脈モデルのシミュレーション
加藤 直樹
神奈川県立金井高等学校
シャジクモ(Chara braunii)による放射性物質回収の基礎研究~放射性物質除去の可能性について~
菅野 由真
福島成蹊高等学校
天然精油の皮膚細菌叢におよぼす抗菌効果
菊池 澪
山村国際高等学校
ラン科植物の無菌培養による増殖技術の向上を目指して
北澤 由紀
長野県立須坂園芸高等学校
人の筋電位によるセンシング研究 人の意思は筋肉によって伝わるか?
小池 篤哉
長野県松本工業高等学校
ブナ人工林は天然林より多くのCO2を吸収するのか
郷原 雪枝
ノートルダム清心学園清心女子高等学校
セイヨウタンポポを用いた天然ゴム代替資源の開発
紺野沙友莉
東京都立戸山高等学校
ぴいちゃんのルーツ
三枝 梨花
山梨県立都留興譲館高等学校
麹菌の成長及びアミラーゼ活性における光応答
境 美晴
横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校
核とミトコンドリアのリボソームRNA遺伝子を用いた日本産イシガイ類の分子系統解析
佐久間幹大
埼玉県立松山高等学校
論田川に生息する縦肋の多いカワニナの正体に迫る
櫻井 基樹
岐阜県立岐山高等学校
好適環境水による硬骨魚類の遺伝学的・生理学的変化の解明
佐藤 葵
福島県立福島高等学校
真性粘菌の光および酸に対する忌避反応について
佐藤 駿人
福島県立福島高等学校
様々な米の品種特性を考える
菅江 果子
羽黒高等学校
山形県に適した山田錦を探す
鈴木 昌樹
鶴岡東高等学校
PCR-RFLP法による日本産イシガイ類の鑑定
澄川 智紀
埼玉県立松山高等学校
天然食品のマウス腸内フローラにおよぼす影響
高野 美穂
山村国際高等学校
CRISPR/CasシステムによるRNA分解機構の脊椎動物胚への応用
寺嶋 玲央
横浜創英高等学校
ニッポンバラタナゴの保護池における定期調査からわかったこと
鳥前 友佑
清風高等学校
除菌スプレーと合成洗剤による除菌効果
中島 彩香
山村国際高等学校
キウイフルーツアレルギーは軽減できるか~アクチニジン消失の原因追究~
永見彩菜
群馬県立沼田女子高等学校
瞬間的高圧の繰り返し処理による粉体中芽砲菌殺菌について
八幡 雅樹
沖縄工業高等専門学校
身近な酵母を用いた油処理法の開発と飼料化への応用
浜中 祐弥
横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校
ミドリゾウリムシを増やしたい~ミドリゾウリムシからバイオエタノールを作成できるか~
原澤 美琴
群馬県立沼田女子高等学校
微生物発電におけるセルロースの効果について
原田 宏哉
山形県立鶴岡南高等学校
メダカを用いたコラーゲンの発ガン抑制効果の研究
檜原 花織
栃木県立宇都宮女子高等学校
鉄摂取により生物の酸化ストレスは増加する
平澤 茉衣
山梨県立韮崎高等学校
ミズクラゲの腸内細菌の調査 ~新種の微生物が共生している!?
平林 純
鶴岡東高等学校
桑の葉を含まないカイコの人工飼料の作成
福満 和
島根県立益田高等学校
カイコの体・糸のタンパク質と反応する色素
福満 和
島根県立益田高等学校
新しい藻場造成法の研究
藤原 萌楓
山形県立加茂水産高等学校
バイオエタノール生成における試料と装置の工夫
星野 ひかり
群馬県立沼田女子高等学校
卵殻膜のリサイクル利用で電池材料を作製する研究
前田 千澄
米子工業高等専門学校
立ち昇る和の香り
舛村 康成
横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校
オリゴ糖摂食マウスの腸内細菌叢の解析
松永 美唯
山形県立鶴岡中央高等学校
SSR遺伝子をマーカーとしたカケガワザクラの系統解析
村松 万里
静岡県立掛川西高等学校
マタタビの白化現象の謎にせまる
目黒 亜依
秋田県立秋田中央高等学校
葉色研究法の開発
望月 春奈
静岡北高等学校
アオミドロ(Spirogyra)のストロンチウムイオン吸収の可能性
柳澤 愛
福島成蹊高等学校
わ和輪 ~培地における麹菌のコロニー形成~
山本 実侑
横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校
ウスバキトンボの奇妙な旅~移動と世代交代に関する考察~
湯川 星
公文国際学園高等部
真菌類の抗菌作用についての研究
吉澤 巧
立教池袋高等学校
マイクロ波照射によるペチュニア種子の発芽・発育に与える影響
米重 尋也
京都府立桂高等学校
カイコ絹糸腺タンパク質の物性の解析と動物細胞培養への応用
藁科 友朗
横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校
計画発表部門の演題
研究タイトル
研究代表者
学校名
バクテリアが産生する多糖体のカタログ化
伊藤紗悠夏
羽黒高等学校
根粒菌の有無によるホワイトクローバーの成長差
伊藤 昇平
帝京安積高等学校
ミントタブレットの抗菌効果
小林 湧弥
山村国際高等学校
淡水の環境から海水の藻類を見つける
小林 由旺
山形県立鶴岡中央高等学校
絶食におけるガンの効果
小柳 百佳
私立広尾学園高等学校
アジの体表の粘液とエチゼンクラゲの生態について
齋藤新之介
山形県立鶴岡工業高等学校
細胞間相互作用による血管網を付与した高石灰性骨組織の作成
酒井 彩乃
実践女子学園高等学校
ミカヅキモ(Closterium moniliferum)によるSr2+とCa2+の吸収について~原発事故後に発生した汚染水の処理を目指して~
佐久間 巧
福島成蹊高等学校
イモリのクローン作成を目指して
佐藤 里奈
ノートルダム清心学園清心女子高等学校
薬剤耐性がん細胞の温度刺激によるタンパク質の発現変動解析
佐藤 月菜
山形県立鶴岡北高等学校
エネルギー代謝よる血漿中有利脂肪酸変化の検討
佐藤 礼於
湘南学院高等学校
<一遺伝子一酵素説>を見たい。
陣内 遥風
横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校
鶴岡の在来野菜「外内島きゅうり」とF1種の成分比較
菅原 彩華
羽黒高等学校
接ぎ木技術を使ったハイブリッド植物の作出
髙野 瑛世
山形県立鶴岡南高等学校
マウスにおける大豆の抗うつ作用のメカニズムの解明
中村 秀平
埼玉県立川越工業高等学校
メタボローム解析を用いた、ヒメツリガネゴケの乾燥耐性のキーとなる制御因子の発見。
西野 稜介
和光高等学校
シャンプーによる花粉症の根本治療
林 秀美
豊島岡女子学園高校
寄生虫に学ぶ体に害を与えないアレルギーの抑制方法
福重 裕菜
淑徳与野高等学校
汚染物質分解除去を可能とする光触媒衣服の作成
宮本 茉子
東京都立国際高等学校
Rare sugar D-psicose fed mice: impact on gut microbiota
森 龍
インターナショナル・サカンダリー・スクール
アポラクトフェリンと腸内細菌がもたらす相乗効果の研究~アポラクトフェリンにより善玉菌は増加するか~
山梨県立吉田高等学校
DNA干渉法の脊髄動物における有効性調査
横山 俊哉
工学院大学付属高校
高圧電界印加による大腸がん抑制と健康体に与える電界の有効性の研究
渡邉 舞
横浜富士見丘学園中等教育学校