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受賞作品

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10th

第10回大会(2020年度)

受賞作品一覧

文部科学大臣賞

鏡に対するメダカ(Olyzias latipes)の反応と行動

SSC

石川県立七尾高等学校

<講評>

メダカの鏡像自己認知を行動学的に検討し、自己の認識という高度な機能についてその可能性を示した意欲的な研究です。鏡を設置した水槽をビデオカメラで撮影するというシンプルな実験系ながら、複数の水槽を組み合わせ、論理的・段階的な検討を着実に進め、かつ的確な統計解析によって結論を導き出したことが高く評価されました。難しいテーマに対し緻密な研究計画で挑戦し成果を上げた、文部科学大臣賞にふさわしい作品です。

厚生労働大臣賞

睡眠の剥奪はショウジョウバエによる食物臭の嗜好性を変化させる

谷澤 文礼

開成高等学校

<講評>

本研究は、睡眠と嗜好性の関連性をショウジョウバエで調査した研究です。睡眠妨害を与えるとショウジョウバエは元々の飼育環境の餌を好むようになることを示しています。ショウジョウバエに睡眠妨害を与えるための実験装置をご自身で開発したところも高く評価されました。本研究で確立された実験法は、今後も睡眠と生活習慣の関連性を極める手法として期待できることから、厚生労働大臣賞に相応しいと判断しました。

農林水産大臣賞

種子の発芽調整をもたらす要因 ~種子間で行われる静かなコミュニケーション~ 生物部

生物部

ノートルダム清心学園清心女子高等学校

<講評>

オオバコ種子の発芽調整機構について詳細を明らかにしようとした研究です。近縁種や他植物に与える影響を注意深く調べ、培地pHによる発芽調整活性の違いを見出すなど、興味深い結果を得ています。発芽は農作物を含む植物にとって重要な生理現象であり、この調整機構の解明は今後の農林業における有益な応用研究につながる可能性が高く、農林水産大臣賞にふさわしいと判断しました。

経済産業大臣賞

防カビ効果のある多糖ハイドロゲルの作成

岸田 彩花

東京都立日比谷高等学校

<講評>

水を長時間保持できるハイドロゲルを用いた植物栽培用ゲル培地の作製に挑戦する中で、カビが発生する問題に直面しました。身近な食品のうちアリシンを含むニンニクの絞り汁をハイドロゲルに少量混ぜると高い防カビ効果を発揮することを実証したことが高く評価されました。このゲル培地は、水の制約がある乾燥地や宇宙における農業への応用が期待されることから、経済産業大臣賞にふさわしい研究と判断しました。

環境大臣賞

コミヤマスミレの謎を追う

スミレ班

兵庫県立小野高等学校

<講評>

本研究では、コミヤマスミレの生育環境の調査ならびに客観的な形態観察から、スミレ属における分類に疑問をもち、これまで日本のスミレの分類で例のないDNA配列に基づく解析を実施しました。フィールドワークを重ねて多くのサンプルを収集し、説得力のある系統解析結果から新たなスミレ属の分類を提唱したことを高く評価します。本手法を用いて野生絶滅種の調査も予定されており、自然環境保全や生物多様性に関する優秀な研究を対象とした環境大臣賞にふさわしいと評価しました。

科学技術振興機構賞

未知微生物を探せ~水生植物からの単離培養~

理数科 三年 微生物班

新潟県立新発田高等学校

<講評>

本研究は、新潟市北部に位置する福島潟の水生植物から未知微生物の探索を行い、6種の新種微生物を発見しました。実験のプロセスでは、試行錯誤の後、培地の工夫を行うことで未知微生物の単離培養に成功しています。また、発見した新種微生物は公共の微生物株保存機関への登録も進めています。得られた知見をしっかりとした形で残すことは研究の重要な要素ですが、本研究はその見本だと言えます。今回得られた研究成果および研究に対する姿勢を踏まえ、科学技術振興機構賞に相応しい研究であると判断しました。

慶應義塾賞

セイロンベンケイソウの不定芽形成の仕組み

大谷 碧

東京学芸大学附属国際中等教育学校

<講評>

本研究ではセイロンベンケイソウの不定芽形成の原因物質が植物体の根で産生される物質であることを明らかにし、その物質がサイトカイニンである可能性を示しております。自ら立案した仮説に対して論理的に適切で、かつ、緻密な実験を計画・実行した結果、全体として非常に完成度の高い独創的な研究となったことが大きく評価され、また未来を先導する研究者となり得る人材であることから、慶應義塾賞にふさわしいと判断されました。

山形県知事賞

シマミミズEisenia fetidaを用いたヘドロ堆肥の開発

ミミズ班

清風高等学校

<講評>

微生物を利用した落ち葉堆肥に対して、ミミズを利用することで圧倒的に早く有機物を分解できることを示した研究です。堆肥化にかかる日数の大幅な削減に成功し、生成される化学成分などを含めしっかりと分析できていました。また、本研究は自由な発想と緻密な試行錯誤を通して実験が遂行されており、研究者としての将来が期待できます。この研究成果は地域の生態系の保全に大きく貢献することが期待され、山形県知事賞にふさわしい研究と判断されました。

山形県教育委員会教育長賞

ミツバチの記憶・学習能力は個体間の接触や情報伝達によって発達する

川口 拓真

安田学園高等学校

<講評>

本研究は、ミツバチの学習能力や記憶の発達に、他個体との接触・情報伝達等の「コミュニケーション」が重要であることを明らかにした画期的な研究です。しっかりした評価系と着実かつ論理だった実験計画の中に、老若のミツバチをペアにして経験の伝承を検証する独創的なアイデアも加えられています。得られた研究成果は教育的・学術的に見て素晴らしいものであり、山形県教育委員会教育長賞にふさわしいと判断しました。

鶴岡市長賞

クマムシ誘引物質の探索

小林 怜奈

山形県立鶴岡南高等学校

優秀賞

超促成栽培で山形のサトイモが変わる!

農業部バイオテクノロジー班

山形県立村山産業高等学校

廃棄卵殻の構造を活用したPM2.5吸着現象の解明と機能材料の創製

B&C研究同好会

米子工業高等専門学校

オオイタサンショウウオの繁殖と保護を目指して

生物部

宮崎県立都城泉ヶ丘高等学校

深海魚の腸内細菌叢の探索

深海魚の腸内細菌叢の探索班

静岡県立沼津東高等学校

担子菌類の環境DNA検出による生育種の判別

森のキノコ2020

静岡県立掛川西高等学校

マツカサガイの遺伝的多様性と種分化

マツカサガイ班

埼玉県立松山高等学校

セミの生態~セミの羽化条件について~

染田 昌哉

佐野日本大学高等学校

ニホンウナギAnguilla japonicaの性分化における 分子メカニズムの解明に向けて

俣木 すず

立教女学院高等学校

ミカヅキモを用いた効率の良いSr²⁺吸収~汚染水処理を目指して~

自然科学部

福島成蹊高等学校

プラスチックを効率良く分解する海洋微生物の探索

菅原 さくら

山形県立酒田東高等学校

審査員特別賞

野田 晃司

清風高等学校

通 眞子

石川県立七尾高等学校

松本 陽彩

埼玉県立松山高等学校

舩橋 茉由

群馬県立利根実業高等学校

宮崎 稜也

清風高等学校

田山 凌汰

米子工業高等専門学校

亀田 友弥

兵庫県立小野高等学校

吉村 翼

安田学園高等学校

寺尾 凜

新潟県立新発田高等学校

岩附 利英

静岡県立沼津東高等学校

宇津木 祐哉

埼玉県立松山高等学校

菱谷 光

昭和女子大学附属昭和高等学校

重永 彩乃

東京女学館高等学校

讃井 彩夏

東京学芸大学附属国際中等教育学校

杉田 萌々子

三輪田学園高等学校

中原 杏菜

学習院女子高等科

池内 悠貴穂

淑徳巣鴨高等学校

菊地 千花

田園調布雙葉高等学校

9th

第9回大会(2019年度)

受賞作品一覧

文部科学大臣賞

カスミサンショウウオの性フェロモンと受容体について

自然科学部生物班

岐阜県立岐阜高等学校

<講評>

カスミサンショウウオの行動観察から着想し、性フェロモンによる生殖行動の制御について明らかにした意欲的かつ完成度の高い研究です。産卵前後のオスの行動を制御する物質を抽出し、その物性、メス側の分泌器官、オス側の受容器官について明らかにされました。さらには近縁種にも効く性フェロモンという大変珍しい性質を突き止めました。加えて性フェロモンの物質分析や、受容体の決定についても分子生物学的検討を進めています。独創的なアイディアに基づいて綿密な実験計画を遂行し、大変レベルの高い成果をあげた、文部科学大臣賞にふさわしい研究です。

厚生労働大臣賞

多目的に利用可能な微生物殺菌剤

生物部

埼玉県立松山高等学校

<講評>

本研究では、植物の根から単離されたバチラス属菌の中から、植物病原性細菌および真菌に対する抗菌作用を持つ菌株のスクリーニングが行われていました。In vitroでの評価に加え、トマトでの感染予防効果、さらに、アレルゲンとなる病原真菌に対する抗菌作用についても検証されていました。本研究は植物だけでなくヒトへの応用という観点でも練られており、厚生労働大臣賞にふさわしい、素晴らしい内容でした。

農林水産大臣賞

フィリピンウォータークローバーの生態~水中葉ができるしくみとは~

生物部

ノートルダム清心学園清心女子高等学校

<講評>

フィリピンウォータークローバーの水中葉、水面葉形成に影響を与える因子について、一つずつ実験で検証して絞り込んだ研究です。隔離育成した実験の結果から水中葉形成に個体間の情報伝達が関与していると推定し、複数の植物ホルモンの投与実験から、成長抑制ホルモンの関与を示唆する結果を得ました。植物の生態を解明するためによく練られた研究を進めており、農林水産大臣賞にふさわしいと評価しました。

経済産業大臣賞

環境DNA定量解析を用いた生物分布モニタリングの確立~長良川・揖斐川におけるアユと冷水病菌の季節的相互関係を探る~

自然科学部生物班

岐阜県立岐阜高等学校

<講評>

環境DNAという既存の技術をただ利用するだけでなく、その技術を一歩先に発展させたことで、環境科学分野に貢献すると共に、岐阜県の魚がかかっている病気の要因を解明したことでから、地元の漁業に大きく貢献できる研究成果を得られたことから、経済産業大臣賞にふさわしいと判断しました。

環境大臣賞

スナヤツメ(Lethnteron.sp)のアンモシーテス幼生に見られる泥中での特異的行動

自然科学部生物班

鳥取県立鳥取西高等学校

<講評>

本研究は、魚好きな部員たちが日々淡水魚の調査をする中で、スナヤツメが砂に潜る際の特徴的な動きを発見したことから始まっています。砂の中での行動観察のために手法を工夫し、観察から唇の動きが重要であるとの仮説を立てた上で、上唇を欠損した個体との比較を行うなどは、合理的な実験を行い仮説を証明している点が評価されました。絶滅危惧II類に指定されているスナヤツメの行動特徴を発見し、さらにその原理を明らかにした本研究は、自然環境保全や生物多様性に関する優秀な研究を対象とした環境大臣賞にふさわしいと認められました。

科学技術振興機構賞

カブトムシ(Trypoxylus dichotomus)の全身透明化手法の開発

黒田 聞人

京華高等学校

<講評>

本研究では、カブトムシの全身組織を透明化するための技術開発に取り組んだ研究です。ほ乳類を透明化するCUBICという技術をそのままカブトムシに適用しても透明化はできないという先行研究の結果を考察し、昆虫の外骨格の成分が原因であるという仮説を立てました。その仮説に基づいて透明化技術の改良法を編み出し、見事カブトムシの透明化に成功しました。同様の技術は現時点で報告例がなく、世界初の成功例であることは素晴らしいです。透明化による内部組織の観察研究を発展させる新技術の創出した研究である点で科学技術振興機構賞に相応しい研究と判断しました。

慶應義塾賞

赤色LEDがカイコの幼虫の成長に及ぼす影響

市川 尚人

茨城県立並木中等教育学校

<講評>

本研究では、光がカイコの幼虫の成長に及ぼす影響を調べており、個体数も多くしっかりと研究がなされていました。検証項目を論理的に組み立てており、研究者として今後が非常に楽しみな人材であるといえます。慶應義塾賞に相応しい、未来を先導する独創性の高い内容でした。

山形県知事賞

柑橘類廃棄物を有効利用した椎茸菌床栽培法

食品科学部

長崎県立諫早農業高等学校

<講評>

本研究は、毎年出てしまう特産品である柑橘類の廃棄物をどうにか有効利用できないかと、別の特産品である椎茸の栽培に転用するという独創的な発想で解決をめざしており、その効果を科学的に実証するだけでなく、最終的に商品化まで達成したことは素晴らしい。この研究成果は地域活性化に大きく貢献することが期待され、山形県知事賞にふさわしい研究と判断されました。

山形県教育委員会教育長賞

音楽の種類がマウスの行動に変化を与えるか

奥山 映美

東京大学教育学部附属中等教育学校

<講評>

音楽の違いがバレエのパフォーマンスに影響したという自身経験を通して、音楽の種類がマウスの行動に及ぼす影響を科学的に調べた研究です。曲のジャンル、スピード、グルーヴの強弱、同一曲の楽器の種類を変えてマウスの行動量の変化を調べ、一部の条件では行動量が無音時に比べて有意に増減することを見出しました。肌で感じる感覚を印象だけで終わらせることなく、知的行動力によって科学的検証に結びつけた本研究は、教育的・学術的に見て素晴らしい研究に授与される山形県教育委員会教育長賞にふさわしいと判断しました。

鶴岡市長賞

がん細胞転移抑制効果を有する漢方薬の探索

今野 裕貴

山形県立鶴岡南高校

優秀賞

生物由来の炭酸カルシウムを活用した実用的な建築材料の開発

井田 彩音

米子工業高等専門学校

日本食、欧米食が大腸炎にもたらす影響

沖 梨咲子

東洋英和女学院高等部

線虫を用いたがん診断における大腸がん患者特異的尿中物質の特定

清原 海音

東京女学館高等学校

植物界頂上決戦 木本対草本 接着剤対決

髙橋 ひまり

豊島岡女子学園高等学校

発光周期とND5遺伝子からみるゲンジボタルの分布境界付近の生態と考察

冨田 敦幹

静岡県立掛川西高等学校

牛には牛の乳酸菌

山崎 恵理佳

東京都立多摩科学技術高等学校

審査員特別賞

市橋 優花

岐阜県立岐阜高等学校

遠藤 瑞季

福島成蹊高等学校

熊木 日向

埼玉県立松山高等学校

児島 朱香

東京都立多摩科学技術高等学校

佐藤 美結

三田国際学園高等学校

檀上 怜乃

市立札幌旭丘高等学校

成田 理菜

昭和薬科大学附属高等学校

西井 香奈

ノートルダム清心学園清心女子高等学校

廣瀬 彩邑里

兵庫県立小野高等学校

玄 理紗

東京都立科学技術高等学校

本宮 絹華

愛媛県立今治西高等学校

前田 彩花

ノートルダム清心学園清心女子高等学校

政井 菜々美

岐阜県立岐阜高等学校

松澤 あさひ

栃木県立佐野高等学校

松本 生成

鳥取県立鳥取西高等学校

森井 瑛都

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校

山本 一輝

静岡県立掛川西高等学校

横口 美佳

山梨県立韮崎高等学校

石川 愛莉

山形県立鶴岡南高等学校

石本 菜々子

第一学院高等学校

島田 早織

東邦大学付属東邦高等学校

杉田 萌々子

三輪田学園高等学校

松尾 吏紗

St.George's International School in Switzerland

横山 景星

三田国際学園高等学校

8th

第8回大会(2018年度)

受賞作品一覧

文部科学大臣賞

空中浮遊環境DNAを用いた生息調査法の確立を目指して

自然科学部チームストリクス

静岡県立掛川西高等学校

<講評>

空中に浮遊するフクロウの皮脂由来DNAを手がかりに、鳥類の生態と分布を明らかにする新たな調査法を確立した独創的な研究です。空中の浮遊DNAを効率よく捕集する画期的かつシンプルな装置を自ら考案、自作して標的フクロウの存在を示す浮遊DNAの捕集に成功しました。この装置と手法は、鳥類の生態調査みならずインフルエンザウィルスなどの環境中での検出にも応用が期待されることから、独創性や学術性が非常に高い文部科学大臣賞に値する素晴らしい研究です。

厚生労働大臣賞

卵殻の複数成分を有効活用した機能性材料創製の試み

田中 泰斗

国立米子工業高等専門学校

<講評>

産業廃棄物である卵殻について、建材としての有効利用の可能性を検討した研究です。卵殻に含まれる炭酸カルシウムがシックハウスの原因であるアルデヒドを吸着する効果や、建材として石膏と混ぜて利用する際の耐火性について検証実験を重ね、有効な配合割合を見出しました。人々の健康問題に生活環境改善の視点から取り組んでおり、厚生労働大臣賞にふさわしい研究であると評価しました。

農林水産大臣賞

フギレデンジソウの研究 ~小葉が“ふぎれる”しくみの解明~

生命科学コース フギレデンジソウ研究グループ

ノートルダム清心学園清心女子高等学校

<講評>

葉っぱが”ふぎれる”という、植物によっぽど興味がないと見落としがちな現象に関して、独自の測定基準を定めて葉の形状変化を数値解析できるようにした発想がまず素晴らしいです。 さらに2種類の植物成長ホルモンの濃度別の影響と、細胞の成長に関わる2種類の遺伝子の発現量を分析し、多角的な観点でふぎれの発生が複合的要因であることを示した結果は、植物の基礎的な研究として高い学術性を示しました。 よって、農林水産大臣賞にふさわしい研究と判断しました。

経済産業大臣賞

規格外枇杷の有効利用法について~枇杷の保存方法及びカステラ製品の開発と普及~

食品科学部

長崎県立諫早農業高等学校

<講評>

ビワ果実の褐変防止と長期保存の方法を明らかにし、農家が課題として抱えていた規格外品の活用を実現できる結果を得たことが高く評価されました。 また、研究チームが地域製菓企業とのコラボレーションにより開発した商品は、地域活性のモデルケースと言うことができます。 社会課題を科学技術で解決し、ビジネス実装も行った素晴らしい研究であり、経済産業大臣賞に値します。

環境大臣賞

アカハライモリのクローン作成をめざして

光畑 夏奈

ノートルダム清心学園清心女子高等学校

<講評>

国内で生息数が減少している日本固有種のアカハライモリの絶滅を防ぐために,新たなクローン技術の確立を目指した研究です.先輩の行っていた手法に疑問を持ち,自分の知識と経験を元に新たな方法を開発・試行し,さらにそれを成功させたことは賞賛に値します.そして何よりも,研究代表者のアカハライモリへの愛情を強く感じました.よって本研究は,自然環境や生物多様性に関する優秀な研究に授与される環境大臣賞に値すると判断しました.

科学技術振興機構賞

マウスは教え、学ぶのか

大友 沙羅

東京大学教育学部附属中等教育学校

<講評>

本研究では,マウス同士のコミュニケーションにより,学習した経験を伝達できるのかどうかが調べられました。一見突飛な研究テーマに対して実験計画がよく練り込まれていて,視覚以外の手段でもコミュニケーションが行われている可能性を示唆しています。同時にストレスなどコミュニケーション以外の要素が実験結果に影響した可能性も考慮されていて,今後の研究計画にも反映するなど,科学の正道を体現した研究として科学技術振興機構賞に値します。

慶應義塾賞

三次元空間における粘菌の行動

小林 千紘

東京大学教育学部附属中等教育学校

<講評>

本研究では、粘菌が三次元空間においてどのような行動をとるかということについて、重力と磁気の二つの因子に分けてしっかりと検証がなされていました。粘菌の新たな機能を明らかにした独創性の高い研究で、今後の進展が期待されます。慶應義塾賞に相応しい、未来を先導する素晴らしい内容でした。

山形県知事賞

緑色光照射におけるヒラメの成長促進効果

米山 慶亮

浦和実業学園高等学校

<講評>

山形県は山岳地帯の県に思われがちですが、鶴岡市を含む庄内地方は日本海に面し、様々な魚介類を採取することができます。本研究は、緑色の光を効率よくヒラメに照射することにより、ヒラメの成長を促進させる研究です。ポスターの文字数を減らし見やすくする工夫があれば、より良かったです。ヒラメの養殖を今後可能にし、山形県の内陸でも新鮮な魚を食べられるように実用化、そして地方を活性化して頂きたいです。よって、山形県知事賞にふさわしい素晴らしい研究と判断されました。

山形県教育委員会教育長賞

ニホンアマガエルの採餌行動における視覚刺激の効果

岸野 紘大

東京大学教育学部附属中等教育学校

<講評>

本研究は、ニホンアマガエルの物体の色・速度・大きさに対する嗜好性を調べることで、採餌行動をとりやすい物体条件を明らかにした研究です。実験計画が良く練られており、 本人のカエル愛に基づいた研究知識の豊富さなど、 研究発想力、構成力を高く評価できます。 これらの点が教育的および学術的に優れているため、山形県教育委員会教育長賞にふさわしいと判断しました。

鶴岡市長賞

環境要因によってアレロパシー作用に変化はあるのか

阿部 翔馬

山形県立鶴岡工業高等学校

だだちゃ豆の莢と種子の特徴を探る

永壽 暖

鶴岡東高等学校

優秀賞

赤色光LEDライトが及ぼすカイコの幼虫の成長への影響

市川 尚人

茨城県立並木中等教育学校

オカダンゴムシの交替性転向反応の性質

生物部

埼玉県立川越高等学校

ヘドロは本当に肥料になるのか part.2

生物部

清風高等学校

ゼニゴケの再生能力

西林 伶華

東京大学教育学部附属中等教育学校

アニサキスのトランスポゾンはサケ目から来たのか?

生物部

埼玉県立松山高等学校

シロアリが日本を救う!?

森本 大介

清風高等学校

審査員特別賞

新井 倭愛

山村国際高等学校

池内 明香

愛媛県立今治西高等学校

伊藤 由快

山梨県立韮崎高等学校

大谷 素司

兵庫県立小野高等学校

大野 遥香

東京都立戸山高等学校

大和久 健太

埼玉県立川越高等学校

岡本 優真

静岡県立掛川西高等学校

黒田 隆仁

清風高等学校

下釜 佑月

福島成蹊高等学校

土田 康太

岐阜県立岐阜高等学校

林 利有樹

東京都立多摩科学技術高等学校

古本 裕一

東海大学付属浦安高等学校

帆足 拡海

世田谷学園高等学校

星野 直樹

埼玉県立松山高等学校

前田 萌絵

ノートルダム清心学園清心女子高等学校

松枝 春佳

武庫川女子大学附属高等学校

山口 裕々

市立札幌旭丘高等学校

吉村 玖桃

埼玉県立上尾高等学校

岡島 紗良

岐阜県立岐山高等学校

沖 梨咲子

東洋英和女学院高等部

清原 海音

東京女学館高等学校

栗原 里璃子

東京都立町田高等学校

齋藤 怜奈

日本大学藤沢高等学校

成果発表部門の演題

研究タイトル

研究代表者

学校名

葉っぱを捨てないで!! ~廃棄されるサンブスギの葉の化学的成分の分析と利用~

相澤まどか

東京都立科学技術高等学校

環境要因によってアレロパシー作用に変化はあるのか

阿部 翔馬

山形県立鶴岡工業高等学校

マウス潰瘍性大腸炎モデルから観察したマヌカハニーの機能性

新井 倭愛

山村国際高等学校

タイタニック号を分解する真正細菌Halomonas titanicae特有の遺伝子を見つける ~深海からロマンをのせて~

五十嵐水月

山形県立鶴岡南高等学校

オニクマムシの蘇生における温度と湿度の関係性

池内 明香

愛媛県立今治西高等学校

赤色光LEDライトが及ぼすカイコの幼虫の成長への影響

市川 尚人

茨城県立並木中等教育学校

環境DNAを用いた淡水魚類の生息調査

伊藤 由快

山梨県立韮崎高等学校

無代謝休眠生物の乾燥重量に含まれる糖類が果たすそれぞれの役割について

伊藤 らら

かえつ有明高等学校

Sleeping Pattern Differentiation Between Pre-Adult and Adult

稲垣 史保

東京学芸大学附属国際中等教育学校

葉脈を用いた肺の毛細血管をつくる過程

井上 陸

東京都立多摩科学技術高等学校

茨城県の女子高生によるブスからの脱却!

内田 帆波

茨城キリスト教学園高等学校

だだちゃ豆の莢と種子の特徴を探る

永壽 暖

鶴岡東高等学校

海水中の有用な金属イオンの回収を目指して

遠藤 瑞季

福島成蹊高等学校

シハイスミレとその変種マキノスミレの分子系統解析と分布 ―形態、遺伝子、その生育環境から―

大谷 素司

兵庫県立小野高等学校

マウスは教え、学ぶのか

大友 沙羅

東京大学教育学部附属中等教育学校

食用色素のビフィズス菌による分解

大野 遥香

東京都立戸山高等学校

オカダンゴムシの交替性転向反応の性質

大和久 健太

埼玉県立川越高等学校

底泥除去をアオコ防除法として選択した場合の利用法の提案

岡 祐達

清風高等学校

微生物の力で水銀による水質汚染の改善を目指す

岡田 萌幹

鶴岡東高等学校

規格外枇杷の有効利用法について~枇杷の保存方法及びカステラ製品の開発と普及~

岡村 彩加

長崎県立諫早農業高等学校

空中浮遊環境DNAを用いた生息調査法の確立を目指して

岡本 優真

静岡県立掛川西高等学校

静かなる侵入者アルゼンチンアリを追って ~10年間の歩みとガスクロマトグラフィーによる解析~

奥田 翔太

岐阜県立加茂高等学校

基山町内から分離・選別した優良酵母の研究および町の特産品開発への応用

小田 京香

東明館高等学校

麹菌の菌糸の成長が抑制される要因

角田 望

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校

シャジクモのストロンチウムの析出とその分析 ~シャジクモ(Chara braunii)表面へのストロンチウムの析出とその分析~

加納 清矢

福島成蹊高等学校

アサリの細胞培養 ~培養液貧栄養化の可能性~

岸 里名子

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校

ニホンアマガエルの採餌行動における視覚刺激の効果

岸野 紘大

東京大学教育学部附属中等教育学校

ヘドロは本当に肥料になるのか part.2

黒田 隆仁

清風高等学校

三次元空間における粘菌の行動

小林 千紘

東京大学教育学部附属中等教育学校

岩手県内に生息するハタネズミの分布とmtDNAの多型について

齋藤麻緒里

岩手県立一関第二高等学校

藻類を活用したSr2+の吸収 ― 汚染水中から放射性物質(90Sr2+)の回収を目指して ―

下釜 佑月

福島成蹊高等学校

キチン分解菌の最適環境条件の特定と高性能キチン分解菌の単離

須藤 真敬

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校

RENKON糸

武田 杏菜

山形県立東桜学館高等学校

オタマジャクシの餌栄養成分による形態変化

タダ 光邦

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校

環境DNAによるアユと冷水病の相互関係の解析

土田 康太

岐阜県立岐阜高等学校

ND5遺伝子と発光周期からみるゲンジボタルの分布境界付近の生態

冨田 敦幹

静岡県立掛川西高等学校

ウミホタルの飼育方法の確立

仲 真三郎

三重県立伊勢高等学校

南宮山に生息する野生動物に関する生態学的調査

中根 源太

岐阜県立不破高等学校

逆川・岩地川に生息するカワニナの寄生虫に関する研究

西田 俊哉

岐阜県立岐山高等学校

ゼニゴケの再生能力

西林 伶華

東京大学教育学部附属中等教育学校

カブトムシの体液が黄色ブドウ球菌におよぼす影響

塗木 翔天

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校

アオミドロ、サヤミドロを用いた紙づくり ~アオミガミ、サヤミガミを作ろう~

林 利有樹

東京都立多摩科学技術高等学校

ピンクに染める不思議な杉 ~サンブスギ未使用資源の有効利用について~

久岡日向子

東京都立科学技術高等学校

ハム中のグルタミン酸ナトリウムの低減化

藤戸 美妃

関西学院千里国際高等部

宮城県多賀城高校Bursa. バスターズ ~多賀城高校の松枯れの原因を探る~

船山 遥斗

宮城県多賀城高等学校

クマムシの記憶研究

古本 裕一

東海大学付属浦安高等学校

発光細菌の灯りで本を読むために第2報 ~より明るく光る培養条件の検討~

ベリー巴菜

横須賀学院高等学校

海洋で赤潮を引き起こすケイソウを追う ~都市河川のケイソウ調査かた赤潮の原因を探る~

帆足 拡海

世田谷学園高等学校

アニサキスのトランスポゾンはサケ目から来たのか?

星野 直樹

埼玉県立松山高等学校

消化管筋層におけるc-Kit Ligand生産細胞の同定

本坊 優吾

東海大学付属望星高等学校

フギレデンジソウの研究 ~小葉が“ふぎれる”しくみの解明~

前田 萌絵

ノートルダム清心学園清心女子高等学校

着色がプラナリアに及ぼす影響

松枝 春佳

武庫川女子大学附属高等学校

学校周辺・伊豆半島におけるカワトンボの系統調査

松下 稜

静岡県立掛川西高等学校

洗口液の歯周病菌におよぼす殺菌効果

松本 幸祐

山村国際高等学校

アカハライモリのクローン作成をめざして

光畑 夏奈

ノートルダム清心学園清心女子高等学校

雑草の生命力の有効活用

宮田 朝佳

東京学芸大学附属国際中等教育学校

プラナリアの生殖器発達に関わる栄養素の解明

森 勇登

愛媛県立今治西高等学校

シロアリが日本を救う!?

森本 大介

清風高等学校

自然界の薬剤耐性菌を探せ!Ⅱ ~トンボの腸内細菌からの警告~

山口 裕々

市立札幌旭丘高等学校

アカハライモリにおいて卵黄は卵割を妨げる要因となるのか

山口 瑶平

富山第一高等学校

天日塩から単離した耐塩性・好塩性微生物の研究

山田 宗草

愛媛県立今治西高等学校

卵殻の複数成分を有効活用した機能性材料創製の試み

田中 泰斗

国立米子工業高等専門学校

クマムシの身体測定および歩行調査

吉村 玖桃

埼玉県立上尾高等学校

緑色光照射におけるヒラメの成長促進効果

米山 慶亮

浦和実業学園高等学校

ハリガネムシの生態に関する研究

渡部 真衣

愛媛県立今治西高等学校

計画発表部門の演題

研究タイトル

研究代表者

学校名

クラゲ由来のGFPを用いてベニクラゲの若返りに迫る

朝日 空雅

横浜商科大学高等学校

アブラゼミと細菌

池谷 健佑

東京都立白鷗高等学校

竹に含まれる新規の有効成分探索 ~廃棄物に含まれる美容成分に着目して~

石川 愛莉

山形県立鶴岡南高等学校

アイスプラントの耐水性

石黒 利奈

東京大学教育学部附属中等教育学校

カキヘタムシガにおいての防除体制図

石原 幸季

日本大学藤沢高等学校

カナブンの色彩と雌雄の関係について

石渡 翔悟

東北高等学校

Ⅱ型糖尿病モデルマウスによるインスリン抵抗性の改善

今井 柚貴

山村国際高等学校

がん細胞の細胞周期と連動する核酸生合成の遺伝子発現解析

薄衣 奨

鶴岡東高等学校

ホバリング飛行能力を持つ蛾 ホウジャク亜科の秘密を追って

岡島 紗良

岐阜県立岐山高等学校

ハイドロゲルを利用した深達性II度熱傷の治療研究

沖 梨咲子

東洋英和女学院高等部

音楽の種類がマウスの行動に変化を与えるか

奥山 映美

東京大学教育学部附属中等教育学校

手作りマヌカ歯磨による口腔常在菌に対する抗菌効果

小倉 壮太

山村国際高等学校

養殖魚の飼料としてのミジンコの飼育法改良

加治希乃佳

愛知県立瑞陵高等学校

線虫を用いたがん診断における患者特異的尿中物質の特定

清原 海音

東京女学館高等学校

小型ペットボトル透明飲料に混入した口腔細菌の除菌法

工藤 隼己

山村国際高等学校

共生菌によるイチヤクソウの試験管内発芽

熊木 日向

埼玉県立松山高等学校

お酢のアトピー性皮膚炎への効果

栗原里璃子

東京都立町田高等学校

イシクラゲ(Nostoc commune)による水溶液中のCs+の吸収について

紺野 波瑠

福島成蹊高等学校

過塩素酸塩還元菌Azospira sp. KJを用いた模擬火星土壌の浄化

齋藤 怜奈

日本大学藤沢高等学校

鶴見川のマイクロプラスチックと生物濃縮

櫻井 宏樹

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校

イモグサレセンチュウに対する緑肥植物の防除効果について

佐藤 彩花

岩手県立一関第二高等学校

トゲクマムシの乾眠時の樽状態の影響

佐藤 花玲

山形県立鶴岡南高等学校

足の小指の関節数の多様性について

佐藤 凌祐

岩手県立一関第二高等学校

全盲マウスの行動実験

島井 拓海

敬愛学園高等学校

フタホシコオロギの摂食行動と生殖行動の関係性

白川 怜

東京大学教育学部附属中等教育学校

岩牡蠣の性転換についての研究

菅野 海斗

山形県立鶴岡中央高等学校

感情由来のヒト涙液中における揮発性物質の同定

中村 鞠那

和洋国府台女子高等学校

エゾサンショウウオ幼生の成長差とその要因について

二川原 湧

立命館慶祥高等学校

ゲノム編集を応用した大腸菌の処理方法について

花内 穂香

大妻多摩高等学校

エダアシクラゲ・シミコクラゲの成体・口柄・エフィラ幼生における若返りと再生力の観察

三井 汐里

兵庫県立加古川東高等学校

市販のヨーグルトにはどのような効能があるのか

三橋 理代

湘南白百合学園高等学校

インドクジャクの視覚形成について

山口 和奈

土浦日本大学中等教育学校

発電菌を利用した休耕田の有効活用の研究

山崎 彩

いわき秀英高等学校

ラクトフェリン服用時の免疫力の向上と口内炎抑制の検討

吉岡 駿

八千代松陰高等学校

7th

第7回大会(2017年度)

受賞作品一覧

文部科学大臣賞

浮き葉形成によるデンジソウの生存戦略

生命科学コース デンジソウ研究グループ

ノートルダム清心学園 清心女子高等学校

<講評>

水性シダ植物であるデンジソウが、水位の変化に対応して水面上に葉を浮かべる際の、葉柄の伸張メカニズムを明らかにした研究です。「生物」の教科書で学んだ植物組織の伸張に関するオーキシンや、他の植物の先行研究にあるアクアポリンに着目した仮説を立て、とても丁寧な研究からその双方の増加を発見しました。
これまでにほとんど解析されていない植物に対し、積極的に取り組み、植物研究に新たな知見を加えた、文部科学大臣賞にふさわしい研究です。

厚生労働大臣賞

長崎県農産物キクイモ(Helianthus tuberosus)の機能性解明と食品開発

内野 菜緒

長崎県立長崎南高等学校

<講評>

脂質異常症は、動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳卒中の原因と考えられています。本研究では、長崎県農産物キクイモを利用し、体外に脂質を排出させた結果には、驚くべき効果が確認されました。さらに、マウスの実験に留まらず、食品開発、ヒトの便通試験と、研究を進行させている点も評価できました。今後、健康食品や医薬品としての食品学・医学への貢献が期待できるため、厚生労働大臣賞に相応しい素晴らしい研究です。

農林水産大臣賞

擬似微小重力環境がトマトの生活環に及ぼす影響

高瀬 由杏

國學院高等学校

<講評>

本研究は、無重力空間が農作物の成育に与える影響を調べるため、実際に3Dクリノスタットを用いて疑似微量重力環境を作り出し、トマトの成育への影響を調べたものです。その結果、宇宙環境における農作物育成の実現に向けた重要な知見が得られており、農林水産大臣賞に相応しい素晴らしい研究と評価しました。

経済産業大臣賞

廃棄物を利用した人の生活圏全てで発電可能な装置の開発

瀬島 大生

国立米子工業高等専門学校

<講評>

容易に手に入る材料と卵殻膜を組み合わせることで、LEDを光らせるのに十分の発電量を得たこと、また、その背後にある現象を明らかにしたことが高く評価されました。
この結果は、エネルギー生産の今後の技術発展につながることから、経済産業大臣賞にふさわしい素晴らしい研究です。

環境大臣賞

守れ!ふるさとのカスミサンショウウオⅧ~GISと環境DNAを用いた新規生息地の発見~

自然科学部生物班

岐阜県立岐阜高等学校

<講評>

GISと環境DNAを用いて、地元の絶滅危惧種であるカスミサンショウウオの生態系把握と保全を進めています。新たに始めた環境DNA測定による生息地域の推定にも、自力での創意工夫がみられました。限られた時間のなかで情報を活用して社会問題に取り組む、データ科学とフィールドワークを組み合わせて成果をあげた素晴らしい研究です。

科学技術振興機構賞

Shewanella oneidensis MR-1の発電機構の探求 ~ペプチドグリカン層の関与~

塩津 颯人

東京学芸大学附属国際中等教育学校

<講評>

本研究は,発電微生物の機能改善を目指し,特に膜構造に着目した一連の実験を行い,その役割の一端を明らかにしたものです.まず研究の前提となる,微生物の培養方法や電力の測定方法をそれぞれ自ら開発・確立した上で,さらに「細胞壁が電子伝達を阻害する」という独自の仮説を検証し,応用と学術の両面において有意義な成果をあげています.持続可能な社会の創出に向け,微生物発電の実現は人類共通の喫緊の課題です.本研究はその実現に大きく寄与するものであり,科学技術振興機構賞に値します

慶應義塾賞

変形菌の「自他」の研究 変形体のすぐれた自他認識力

増井 真那

東京都立小石川中等教育学校

<講評>

個体が自と他をどう認識し、コミュニケーションをとるかという普遍的なテーマについて、世界で誰も知らない現象を知ろうとし、それを綿密な計画と情熱で発見していくプロセスともに、きわめて高レベルでした。そして何よりも発表者の情熱での高さがうかがえました。慶應義塾賞にふさわしい独創的でとても優秀な研究です。

山形県知事賞

イモ類の苗生産から栽培、加工品開発に関する取り組み

奥山 修平

山形県立村山産業高等学校

<講評>

山形県では芋煮に代表されるようにイモをよく食べる文化がありますが、本研究では、10年ほど前から生産が行われるようになった、日本原産のヤマイモである自然薯の生産量を増やすことを目標にしています。
苗を育てる培地の改良や、経験的に無意味と考えられていたマルチと呼ばれる黒いビニールを畑で用いることにより、イモの生産量を増やすことに成功しています。
また、道の駅と共同で自然薯や里芋を使った加工品を考案し、販売するなど、研究活動と一貫した地域貢献も認められます。
よって、山形県知事賞にふさわしい素晴らしい研究と判断されました。

山形県教育委員会教育長賞

日本産ドブガイ類の種分化

生物部

埼玉県立松山高等学校

<講評>

本研究は、遺伝情報に基づく日本産ドブガイ類の種分化を目指した研究です。実際に、日本全国の様々な地域のサンプルに対して分類を行い、地域差による分類学的差異にも迫っています。基礎的な知見を積み重ねており、教育的、かつ学術的にも優れることから、山形県教育委員会教育長賞に相応しい素晴らしい研究です。

鶴岡市長賞

トリプルネガティブ乳がん(TNBC)に対するアプリロニンAの効果

苑原 雄也

山形県立鶴岡南高等学校

がん細胞が産生する免疫抑制物質の研究

三浦 橘平

鶴岡東高等学校

優秀賞

アブラムシの行動と形態を寄主植物との関係から考察する

井川 恭平

佼成学園高等学校

クマムシの種による乾眠耐性の違いと蘇生条件

生物部クマムシ班

愛媛県立今治西高等学校

栽培研究によるヘドロの効果

ニッポンバラタナゴ

清風高等学校

葉の成長に及ぼすジベレリンと光質の関係

鯉渕 南海

土浦日本大学中等教育学校

天然高分子によるアオコの凝集と肥料化の検討

松井 良太

清風高等学校

卵殻膜の中身を守る機能を用いた色素増感太陽電池の改良

渡邉 弘大

国立米子工業高等専門学校

審査員特別賞

浅野 菜乃佳

ノートルダム清心学園 清心女子高等学校

新井 倭愛

山村学園山村国際高等学校

池内 明香

愛媛県立今治西高等学校

上坂 朋之

山村学園山村国際高等学校

上野 莉南

山形県立鶴岡南高等学校

岡田 翔吾

岐阜県立岐阜高等学校

尾上 愛

東海大学付属高輪台高等学校

木村 春香

熊本県立第二高等学校

佐藤 亜美

福島成蹊高等学校

鶴貝 優梨花

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校

平田 匠

山梨県立韮崎高等学校

古本 裕一

東海大学付属浦安高等学校

三澤 恒汰

静岡県立掛川西高等学校

百瀬 由佳

川村学園高等学校

高野 裕香

駒澤大学高等学校

宮内 実希

相模女子大学高等部

成果発表部門の演題

研究タイトル

研究代表者

学校名

葉緑体DNAの解析によるスミレ属の分子系統解析

赤井 元気

兵庫県立小野高等学校

宍道湖ヘドロ電池の起電力回復について

浅津 有希

島根県立松江南高等学校

浮き葉形成によるデンジソウの生存戦略

浅野菜乃佳

ノートルダム清心学園 清心女子高等学校

チョウの幼虫の食性と腸内細菌のかかわりについて

阿部 周平

山形県立鶴岡南高等学校

マウス腸内フローラから観察した健康食品の機能性を探る

新井 倭愛

山村学園山村国際高等学校

アブラムシの行動と形態を寄生植物との関係から考察する

井川 恭平

佼成学園高等学校

クマムシの種による乾眠耐性の違いと蘇生条件

池内 明香

愛媛県立今治西高等学校

コーヒー成分が及ぼす生体膜への影響

石倉朗虹子

東京都立多摩科学技術高等学校

イネの高温栽培の影響

伊藤 駿

山形県立鶴岡中央高等学校

菌と植物の共生を試みる

岩谷奈菜美

秋田県立秋田北高等学校

加工わさびの黄色ブドウ球菌と腸炎ビブリオにおよぼす抗菌効果

上坂 朋之

山村学園山村国際高等学校

酒米品種の生産特性と品質

上野 莉南

山形県立鶴岡南高等学校

麹菌の成長率を決定づけるパラメーター

宇佐美 悠

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校

ウミホタルルシフェラーゼの立体構造予測

大口みのり

秋田県立秋田北高等学校

ヨコヅナクマムシのトレハロース代謝

大附 祐也

埼玉県立川越高等学校

守れ!ふるさとのカスミサンショウウオⅧ~GISと環境DNAを用いた新規生息地の発見~

岡田 翔吾

岐阜県立岐阜高等学校

イモ類の苗生産から栽培、加工品開発に関する取り組み

奥山 修平

山形県立村山産業高等学校

ハナスベリヒユと光の関係

尾上 愛

東海大学付属高輪台高等学校

栽培研究によるヘドロの効果

加藤 和真

清風高等学校

麹菌が他個体を認識する機構の解明

角田 望

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校

シャジクモ(Chara braunii)の炭酸ストロンチウムの吸着におけるリン酸の効果

菅野 諒

福島成蹊高等学校

農産物から天然抗菌物質の分離・抽出とその利用法の可能性~ 特に長崎県特産品「かぼちゃ」について~

木村 明里

長崎県立諫早農業高等学校

牛糞肥料・干潟土壌による水素発生 ~雑草から水素を発生させる研究~

木村 春香

熊本県立第二高等学校

日本産ドブガイ類の種分化

草野 侑巳

埼玉県立松山高等学校

理科年表における「イモリ胚・幼生成長速度」を検証する

工藤 大迪

富山第一高等学校

葉の成長に及ぼすジベレリンと光質の関係

鯉渕 南海

土浦日本大学中等教育学校

手作りミントタブレットのミュータンスレンサ球菌におよぼす抗菌効果

小林 湧弥

山村学園山村国際高等学校

「幻の花」アツモリソウを未来に残せ! ~アツモリソウの遺伝子解析を目指して~

西條 雄真

長野県上伊那農業高等学校

クマムシの体内における水分含量と熱への耐性

齋藤 怜奈

日本大学藤沢高等学校

ミカヅキモのSr2+の吸収能力について― 赤色LEDによる吸収量の比較と検証 ―

佐藤 亜美

福島成蹊高等学校

根からのCO2吸収による成長量の変化

佐藤 大起

秋田県立秋田北高等学校

Shewanella oneidensis MR-1の発電機構の探求~ペプチドグリカン層の関与~

塩津 颯人

東京学芸大学附属国際中等教育学校

透明骨格標本を用いたモツゴの骨格変異の研究

白石 茜莉

山形県立米沢興譲館高等学校

廃棄物を利用した人の生活圏全てで発電可能な装置の開発

瀬島 大生

国立米子工業高等専門学校

トリプルネガティブ乳がん(TNBC)に対するアブリロニンAの効果

苑原 雄也

山形県立鶴岡南高等学校

擬似微小重力環境がトマトの生活に及ぼす影響

高瀬 由杏

國學院高等学校

光質・塩濃度・褐虫藻から考察するサンゴの成長に最も適する環境

都築 寛源

玉川学園高等部

培養細胞に対する塩化リチウムの影響

鶴貝優梨花

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校

ウミホタルのコミュニケーションとタンパク質の関係性について

寺沢 綺莉

秋田県立秋田北高等学校

ウイルスフリー種イモ生産のためのマイクロチューバ形成に関する研究-バイオテクノロジーを活用した高齢化日本一の町「神流町」の地域活性化プロジェクト-

中澤恵美香

群馬県立勢多農林高等学校

地域の生物多様性を守る活動~ホタルの乱舞は必要か~

長屋 実花

岐阜県立岐山高等学校

カワニナの研究 ~殻の環境変異の法則に迫る~

仁科 正徳

岐阜県立岐山高等学校

エネルギー流から見る 川崎市生田緑地の生態系~都市緑地の問題と未来に向けた自然保護のための提言~

秦 吉人

世田谷学園高等学校

校地内土壌からの植物共生微生物エンドファイトの単離と利用-農業利用可能な菌株を見つけられるか-

大泉とし美

山形県立村山産業高等学校

ドジョウ類に寒冷適応をもたらす不凍タンパク質の探索

樋口 琉也

山形県立米沢興譲館高等学校

ハッチョウトンボはいかにして山を越えたか~生き残りを懸けた戦略~

日野原詠実

島根県立浜田高等学校

青色光によるハエの死亡原因は本当に酸化ストレスなのか-個体の酸化ストレスを上昇させ、アポトーシスを誘発する-

平田 匠

山梨県立韮崎高等学校

アオミドロ(Spirogyra)によるアルカリ土類金属イオンの吸収~アオミドロの細胞内に存在する十字型結晶についての検証~

深田 遥奈

福島成蹊高等学校

論田川に生息するカワニナの正体に迫る~稚貝の形状と核型解析による種の同定~

二村 勇輔

岐阜県立岐山高等学校

クマムシの光走性研究

古本 裕一

東海大学付属浦安高等学校

アニサキスのトランスポゾンはサケ目から来たのか?

星野 直樹

埼玉県立松山高等学校

国の名勝「桜山公園」における「冬桜」の保全に関する研究

星野 瑠奈

群馬県立勢多農林高等学校

変形菌の「自他」の研究変形体のすぐれた自他認識力

増井 真那

東京都立小石川中等教育学校

天然高分子によるアオコの凝集と肥料化検討

松井 良太

清風高等学校

がん細胞が産生する免疫抑制物質の研究

三浦 橘平

鶴岡東高等学校

マイクロサテライトを使った系統解析法の開発 ~サクラを実証例として~

三澤 恒汰

静岡県立掛川西高等学校

紅葉樹2種を用いた葉色変化の謎の解明と紅葉の再現化

望月 幹丸

静岡理工科大学静岡北高等学校

バイオマーカーの応用へ向けたユーグレナ運動の誘因検証

百瀬 由佳

川村学園高等学校

発光細菌のバイオアッセイとしての利用

森住 太一

横須賀学院高等学校

ウミホタルの飼育環境の条件

安田 悠真

秋田県立秋田北高等学校

長崎県農産物キクイモ(Helianthus tuberosus)の機能性解明と食品開発

内野 菜緒

長崎県立長崎南高等学校

高濃度Steinberg液によるアフリカツメガエル卵内浸入メカニズムの解明

柳澤 祐太

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校

プラナリアの再生について

山口功太朗

秋田県立秋田北高等学校

自然界の薬剤耐性菌をさがせ!!~トンボの糞から探る自然界における薬剤耐性菌の現状~

山口 裕々

北海道札幌旭丘高等学校

多賀城高校の松枯れの原因を探る

山本 涼平

宮城県多賀城高等学校

卵殻膜の中身を守る機能を用いた色素増感太陽電池の改良

渡邉 弘大

国立米子工業高等専門学校

計画発表部門の演題

研究タイトル

研究代表者

学校名

クマムシ特有のたんぱく質等によるマウスの放射線耐性の獲得

新井 大地

埼玉県立川越高等学校

バイオインフォマティクスを用いたHalomonas titanicaeの環境ストレス耐性の評価

五十嵐 水月

山形県立鶴岡南高等学校

小型ペットボトル飲料に混入した口腔細菌の除菌法

今井 柚貴

山村学園山村国際高等学校

火星のテラフォーミング

今野 玲奈

秋田県立秋田北高等学校

極限環境微生物

大野 歩奈

品川エトワール女子高等学校

微生物を使った水銀による水質汚染の浄化

岡田 萌幹

鶴岡東高等学校

マヌカハニーの口腔常在菌に対する抗菌効果

小倉 壮太

山村学園山村国際高等学校

超高熱の大腸菌を作る

金島 根我

江戸川女子高等学校

回虫を利用する新しいガン治療

清原 海音

東京女学館高等学校

イシクラゲ(Nostoc commune)の水溶液中のCs+の吸収について

紺野 波瑠

福島成蹊高等学校

ベニクラゲ Turritopsis.spp の若返り現象の解明

齋藤宗一郎

鶴岡東高等学校

ポリフェノールと紫外線の関係

佐藤 愛尋

秋田県立秋田北高等学校

アトピーにはどのような温泉が効くのか

島田 和典

淑徳高等学校

アミミドロ(Hydrodictyon reticulatum)による水溶液中の有用な金属イオンの回収

下釜 佑月

福島成蹊高等学校

庄内柿と蜂谷柿の免疫活性効果の比較

新舘 歩実

山形県立鶴岡北高等学校

骨粗鬆症の新たな治療法

菅野 愛海

跡見学園高等学校

CRISPR Cas9 による keap1 ノックアウトとステフォラファンが与える影響

杉本 卓弥

東邦大学付属東邦高等学校

腸内細菌による自閉症スペクトラム障害の諸症状の緩和

高野 裕香

駒澤大学高等学校

発酵熱の融雪への利用について

武田 晏佳

山形県立山形東高等学校

カメの首の収納の仕組みを活かしたバイオミメティクス

中村 鞠那

和洋国府台女子高等学校

ピンクに染まる不思議な杉~サンブスギの秘密~

久岡日向子

東京都立科学技術高等学校

東京都野川における珪藻と魚類相から見た野川の河川状況

帆足 拡海

世田谷学園高等学校

ヘビ毒を用いたアルツハイマー型認知症治療の検証

前田ちひろ

成蹊高等学校

プラナリアの交替性転向反応について

松尾 和音

東邦大学付属東邦高等学校

乳酸菌inヨーグルトの持つ力 花粉症予防に関する研究

三橋 理代

湘南白百合学園高等学校

粘菌の最短経路選択における高次脳記憶決定のメカニズムの解明を目指して

宮内 実希

相模女子大学高等部

ゾウリムシの運動機能低下とモータータンパク質との関係についての研究計画

安井 邦貴

神奈川県立横浜平沼高等学校

パーフルオロカーボンを用いた一時的呼吸器補助の検討

柳 侑希

桐蔭学園高等学校

環境問題の視点に立った浅川の調査

渡部 綾音

愛媛県立今治北高等学校

ダニとシトラールの関係について

渡邉 裕太

城北埼玉高等学校

6th

第6回大会(2016年度)

受賞作品一覧

文部科学大臣賞

ヴァイオリン演奏において重要な筋肉とは?

深津 悠乃

桐朋女子高等学校音楽科

<講評>

ヴァイオリン演奏中の身体の動作を自作筋電計で計測し、熟練者の筋肉の使い方が非熟練者とどのように異なるかを明らかにした研究です。音楽を専門に学ぶ高校生が、自身の楽器演奏を通じて気付いた疑問を科学的に解明しようとした着想はきわめて独創的です。また、熟練者と非熟練者の違いを解剖学や生理学の知見に基づいて明らかにした研究成果は、従来の演奏指導法を科学の力で刷新し、より効率的かつ論理的な演奏技術向上に道を開くものであり、文部科学大臣賞にふさわしい研究です。

厚生労働大臣賞

抗酸化物質“αリポ酸”における抗がん作用の検証

出野 泉花

浦和ルーテル学院高等学校

<講評>

一般向けに販売されている「αリポ酸」の抗がん作用について実験的に調べ、どのがんに効くか、そしてどの量で効くかを明確にしました。この結果は、今後の医学や栄養学にいかせる可能性が 期待されることから、厚生労働大臣賞に相応しい素晴らしい研究です。

農林水産大臣賞

マウス腸内フローラから観察したマヌカハニーの機能性

高野 美穂

山村学園山村国際高等学校

<講評>

本研究はニュージーランドに伝統的に伝わるハチミツである マヌカハニーの機能性に注目し、腸内フローラのバランス改善効果を実証した研究です。有効成分であるメチルグリオキサールがラクトバチルスを増加させることを示しました。食品について新たな知見が得られており、農林水産大臣賞に相応しい優秀な研究です。

経済産業大臣賞

植物の褐変を用いた化粧品の評価~人体を用いないUV保護評価法の試み~

B&C研究同好会

国立米子工業高等専門学校

<講評>

本研究は、褐変植物であるアボガドを用いた新規UV保護評価法を提案し、科学的にその有用性を明らかにしています。本法は、既存の人体を使用したUV保護評価法と比較して倫理的側面および簡易性に優れており、化粧品をはじめ眼鏡や衣類など、UV保護評価を必要とする様々な産業に応用できる可能性があります。上記理由から、経済産業大臣賞に値する優れた研究であると評価しました。

環境大臣賞

白色のカニと青色の光 ~ハクセンシオマネキの生殖行動の鍵刺激~

生物部

宮崎県立宮崎大宮高等学校

<講評>

干潟に住むカニであるハクセンシオマネキの保護を目的とし、繁殖期の体色変化の研究を行いました。そして、甲羅からの青色反射光が種の識別、個体サイズが雌雄の識別の鍵となることを明らかにしました。この結果は、環境保全・生命多様性に寄与するものであり、環境大臣賞に値します。

科学技術振興機構賞

麹菌の成長及びアミラーゼ活性における光応答

境 美晴

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校

<講評>

食品産業にとって重要な微生物である麹菌の成長や分生子形成およびアミラーゼ活性への,様々な波長の光照射が与える影響について丁寧に調べた研究です.適切な生化学的手法を用いて完成度の高い研究結果を導いているなど、今後の科学技術の発展に寄与することが期待でき,科学技術振興機構賞に相応しい研究です.

慶應義塾賞

有機溶媒耐性細菌による環境浄化の研究

壷内 楽

愛媛県立今治西高等学校

<講評>

有機溶媒耐性菌の単離、有機溶媒資化の実験、社会問題への応用と、ストーリー性がありつつ社会的重要性の高い研究です。高校の実験室環境で実施するために創意工夫している点や、油による海洋汚染という問題解決にむけたバイオリアクターの検討までしている点を高く評価しました。未来を先導するような独創的な研究として慶應義塾賞に相応しい研究です。

山形県知事賞

農業廃棄物の有効利用法の研究 ~かぼちゃのゼロ・エミッション計画~

食品科学部

長崎県立諫早農業高等学校

<講評>

本研究は、長崎県の農業の課題であるかぼちゃの廃棄物に着目し、果皮や種子、へた、蔓、葉の全てを使い切り、地元企業や農林技術センター等とチームを組んで、廃棄物の有効利用に関する研究開発を行ったものです。かぼちゃの月餅「つきひめ」においては、カロリーを下げかつβ-カロテンなどの栄養成分を高める高付加価値商品開発に成功しており、また、かぼちゃ廃棄物の繊維を使った和紙の開発にも創意工夫が見られ、新規性があります。実用化に即した地域活性化につながる可能性がある非常に優秀な研究であると高く評価されました。

山形県教育委員会教育長賞

モリンガを使った藍藻の抑制と除去する方法

生物部

清風高等学校

<講評>

本研究は、近年問題となっている湖沼富栄養化によるアオコの除去を目論み、より環境にやさしいモリンガ種子を用いた方法に関するものです。この研究により、モリンガ種子により珪藻類を維持しつつアオコを除去することが可能になりました。広い視野からのアプローチが見られ、教育的、かつ学術的にも優れることから、山形県教育委員会教育長賞に相応しい研究です。

鶴岡市長賞

遺伝子発現からみる日本のきゅうりの苦味

菅原 彩華

羽黒高等学校

心白粒と高温条件の関連性

成澤 崇之

山形県立鶴岡南高等学校

優秀賞

海水によるアトピー性皮膚炎抑制メカニズムの解明

石井 愛海

関東学院高等学校

地球温暖化防止にはどのような森林が有効か?

郷原 雪枝

ノートルダム清心学園清心女子高等学校

オニクマムシ(Milnesium taradigradum)の炭酸水からの乾眠導入と蘇生

クマムシ班

新潟県立新潟南高等学校

青色光にハエに対する殺虫効果があるのは本当なのか

生物研究部

山梨県立韮崎高等学校

イチゴは多数決を理解するのか

村中 優里子

栃木県立宇都宮女子高等学校

審査員特別賞

安藤 有菜

東京都立戸山高等学校

岡 あまね

国立米子工業高等専門学校

尾上 愛

東海大学付属高輪台高等学校

甲斐 文也

宮崎県立宮崎大宮高等学校

梶浦 可菜

愛媛県立今治西高等学校

川上 仁之

関東学院高等学校

清水 梨紗

東海大学付属相模高等学校

浜中 祐弥

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校

真中 基伎

佐野日本大学高等学校

丸山 海成

静岡県立掛川西高等学校

成果発表部門の演題

研究タイトル

研究代表者

学校名

クマムシの乾眠耐性と蘇生条件に関する研究

秋山 綾子

愛媛県立今治西高等学校

発光バクテリアの発光強度変化の解析・コロニー形状と発光強度の関係

新井 駿一

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校

薄層クロマトグラフィーによるポリフェノールの定性分析

安藤 有菜

東京都立戸山高等学校

くまもとの地域資源活用プロジェクト

飯田 百香

熊本県立鹿本農業高等学校

微細藻類Balticola属とStephanoshaera属の増殖特性比較

生田 聡

山形県立鶴岡中央高等学校

海水によるアトピー性皮膚炎抑制メカニズムの解明

石井 愛海

関東学院高等学校

両性遺伝するドブガイ類の雄ミトコンドリアの分子系統解析

石川 春樹

埼玉県立松山高等学校

バクテリアが産生する多糖体のカタログ化

伊藤紗悠夏

羽黒高等学校

アオミドロ(Spirogyra)のアルカリ土類金属(ストロンチウム・バリウム)の吸収について

伊藤 希

福島成蹊高等学校

オニクマムシ(Milnesium taradigradum)の炭酸水からの乾眠導入と蘇生

林 優太

新潟県立新潟南高等学校

試験管内でのオトギリソウ科の大量増殖法の解明~ヒペリカムの品種改良~

井本 朋希

京都府立桂高等学校

香辛料の食中毒原因菌におよぼす抗菌効果

上坂 朋之

山村学園山村国際高等学校

植物の褐変を用いた化粧品の評価~人体を用いないUV保護評価法の試み~

岡 あまね

米子工業高等専門学校

Rhizobium trifoliの働きと与える影響

小澤 悠希

帝京安積高等学校

有機溶媒耐性細菌による環境浄化の研究

壷内 楽

愛媛県立今治西高等学校

ハナスベリヒユの組織培養と光の関係

尾上 愛

東海大学付属高輪台高等学校

白色のカニと青色の光 ~ハクセンシオマネキの生殖行動の鍵刺激~

甲斐 文也

宮崎県立宮崎大宮高等学校

ナベブタムシ A.vittatus の呼吸システムに関する研究

梶浦 可菜

愛媛県立今治西高等学校

シャジクモ(Chara braunii)による炭酸ストロンチウムの吸着について~除染活動への応用を目指して~

菅野 諒

福島成蹊高等学校

ミジンコを用いた毒性試験

草島 萌

栃木県立宇都宮女子高等学校

底生動物による環境評価の検討―蒼社川における流程分布及びASPT値と多様性指数による分析―

工藤 大騎

愛媛県立今治西高等学校

メダカのトランスポゾンTol2とGameraはコイ目からの水平伝播か?

栗原 史弥

埼玉県立松山高等学校

葉色変化の要因の解明と紅葉の再現化

小池遼太郎

静岡理工科大学静岡北高等学校

地球温暖化防止にはどのような森林が有効か?

郷原 雪枝

ノートルダム清心学園清心女子高等学校

ミントタブレットの口腔細菌におよぼす抗菌効果

小林 湧弥

山村学園山村国際高等学校

麹菌の成長及びアミラーゼ活性における光応答

境 美晴

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校

農業廃棄物の有効利用法の研究~かぼちゃのゼロ・エミッション計画~

佐々木菜摘

長崎県立諫早農業高等学校

薬剤耐性がん細胞の温度刺激によるタンパク質の発現解析

佐藤 月菜

山形県立鶴岡北高等学校

ミカヅキモ(Closterium moniliferum)によるアルカリ土類金属の吸収について

清水 遥翔

福島成蹊高等学校

ウーパールーパーはなぜ陸生化するのか?

菅野 夏葵

公文国際学園高等部

遺伝子発現からみる日本のきゅうりの苦味

菅原 彩華

羽黒高等学校

マウス腸内フローラから観察したマヌカハニーの機能性

高野 美穂

山村学園山村国際高等学校

アフリカツメガエルにおける密度効果

玉井 遼平

愛媛県立今治西高等学校

抗酸化物質 “αリポ 酸”における 抗がん 作用 の検証

出野 泉花

浦和ルーテル学院高等学校

除菌スプレーと合成洗剤の食中毒菌におよぼす除菌効果

中島 彩香

山村学園山村国際高等学校

プラナリア(ナミウズムシ)の再生に関する研究

中野 諒子

愛媛県立今治西高等学校

心白粒と高温条件の関連性

成澤 崇之

山形県立鶴岡南高等学校

ミカヅキモ(Closterium moniliferum・Closterium lunula)のSr2+の吸収について~汚染水処理への活用を目指して~

西坂 観月

福島成蹊高等学校

アミミドロ(Hydrodictyon Sp.)によるストロンチウム吸収について

二宮 晴香

福島成蹊高等学校

新しい藻場造成法の研究II ~Kamoモデルの構築~

畑本 七那

山形県立加茂水産高等学校

飼料化へ向けた油分解微生物の分離

浜中 祐弥

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校

透明骨格標本の作成技法の検討及び形態観察による骨格変異の研究

原田 脩平

山形県立米沢興譲館高等学校

青色光にハエに対する殺虫効果があるのは本当なのか

平田 匠

山梨県立韮崎高等学校

ヴァイオリン演奏において重要な筋肉とは?

深津 悠乃

桐朋女子高等学校音楽科

アユの消化器官から得られた摂食物と河川の石苔の関係についてpart2

藤井 康平

高川学園高等学校

カワニナの環境変異 ~地元河川に生息するカワニナから探る~

細川城太郎

岐阜県立岐山高等学校

モリンガを使った藍藻の抑制と除去する方法

松井 良太

清風高等学校

プラナリアの条件反射

真中 基伎

佐野日本大学高等学校

ヒトmtDNA多型から見た静岡県における生活習慣病罹患者数推移の予測

丸山 海成

静岡県立掛川西高等学校

マイクロサテライト(SSR)遺伝子長によるカケガワザクラの系統解析

三澤 恒汰

静岡県立掛川西高等学校

イチゴは多数決を理解するのか

村中優里子

栃木県立宇都宮女子高等学校

ドジョウ類に寒冷適応をもたらす不凍タンパクの探索

渡邊 千紗

山形県立米沢興譲館高等学校

環境の微生物と植物の関係性

渡邊 雄太

静岡理工科大学静岡北高等学校

計画発表部門の演題

研究タイトル

研究代表者

学校名

チョウの幼虫の食性

阿部 周平

山形県立鶴岡南高等学校

ペットボトル飲料の保存法

新井 倭愛

山村学園山村国際高等学校

栄養繁殖を誘発させる物質をショウジョウバカマから見つける

伊藤 颯汰

新潟明訓高等学校

高度好塩性アーキアの研究

海野 晴奈

愛媛県立今治西高等学校

茶葉を使った作物保護の可能性

枝迫 雄大

東京都立豊多摩高等学校

生田緑地の生態系予測 ~エネルギー流に基づく食物網解明~

小川 靖史

世田谷学園高等学校

ハイドロゲル・二価鉄イオンを利用したカプセルの実用化の研究

蠣崎由衣花

神奈川県立平塚農業高等学校初声分校

クワガタムシと微生物 生態分析および付加価値における研究

川上 仁之

関東学院高等学校

リグニン摂取による嗜好変化のメカニズムの解明

北川 雛菜

湘南白百合学園高等学校

校地内からのエンドファイトの単離と評価-農業利用可能な菌株を見つけられるか-

早川 駿

山形県立村山産業高等学校

ブルーライトと癌の関係性

西條 朋花

神奈川県立平塚江南高等学校

水生植物ヒシモドキの栽培方法および無菌条件での増殖方法の確立

佐々木丈流

山形県立村山産業高等学校

プラナリアの記憶の引継ぎ

鹿倉 恵菜

神奈川県立弥栄高等学校

カイコの産む休眠卵と餌に含まれる炭酸カルシウムの関係

敷町 怜愛

神奈川県立弥栄高等学校

REM睡眠&Non-REM睡眠で見る夢の役割の違い

清水 梨紗

東海大学付属相模高等学校

成体由来神経幹細胞をもちいてパーキンソン病改善をめざす

杉本 卓弥

東邦大学付属東邦高等学校

L-グルタミン酸ナトリウムが蚕糸の生産量に与える影響

鈴木 このみ

神奈川県立弥栄高等学校

カメムシの構造色の仕組みについて

高梨 千里

日本大学習志野高等学校

日用品を用いたバイオフィルムの制御について

武田 知己

東京都立新宿山吹高等学校

カフェインによる原形質流動の影響

辰野 朔哉

愛媛県立今治西高等学校

抗生物質産生菌の探索と抗生物質の単離

塚本 晴帆

富山県立富山北部高等学校

ハリガネムシの生態に関する研究

野須 美波

愛媛県立今治西高等学校

がん細胞が産生する免疫抑制物質の研究

三浦 橘平

鶴岡東高等学校

プラナリアと電磁波の関係

山本 晃瑠

静岡理工科大学静岡北高等学校